駅徒歩10分は本当に10分?実際の体感時間を検証
物件情報でよく見る「駅徒歩10分」。この表記を信じて物件を選んだら、実際に歩いてみると12〜13分かかった...そんな経験はありませんか?正直に告白すると、僕自身がまさにこのパターンで痛い目を見た一人です。
4年前に引っ越しを検討していた時のこと。物件情報に「駅徒歩5分」と書かれていた部屋がとても気に入って、「これなら朝余裕を持って出勤できる」と思い込んで契約しました。ところが実際に住み始めてみると、どう急いでも7分はかかる。しかも途中に信号が2つあって、タイミングが悪いと9分近くかかることも珍しくありませんでした。「たかが2〜3分の差」と思うかもしれませんが、毎日のことになると地味にストレスが溜まるんですよね。遅刻しそうになって走ったことも何度かあります。
この経験以来、物件探しの際は必ず自分の足で歩いて計測するようになりました。スマートフォンのストップウォッチ機能を使って、普通に歩いた場合の所要時間を記録する。几帳面すぎると笑われることもありますが、住居は毎日使うものですから、納得いくまで確認したいんです。
不動産広告の「徒歩◯分」には、実は独自の計算ルールがあります。このルールを知らないと、僕のように「思ったより遠い」という事態に陥りかねません。今回は、この表記の仕組みと、実際の体感時間との差について、自分の計測経験も交えながら詳しく解説します。
1. 不動産広告の「徒歩1分=80m」ルール
不動産広告における徒歩分数は、「不動産の表示に関する公正競争規約」で以下のように定められています。この規約は不動産公正取引協議会連合会が定めたもので、すべての不動産会社が従う必要がある共通ルールです。
徒歩分数の計算基準
- 徒歩1分=道路距離80m
- 80m以下の端数は切り上げて1分とする
- 「徒歩10分」の物件は、駅まで721m〜800m
この「分速80m」という基準は、健康な女性がハイヒールを履いて歩いた場合の平均的な速度から算出されたと言われています。昭和38年(1963年)に制定されたルールが、60年以上経った今も使われているんですね。僕がこの事実を知った時、正直驚きました。「分速80m」を時速に換算すると4.8km/h。Googleマップの徒歩ルート検索では時速5km/hで計算されているので、実は大きな差はありません。
ただし問題は、この計算が「純粋な移動距離」のみを元にしているという点です。実際に歩くときに発生する信号待ちや、坂道で速度が落ちることは一切考慮されていません。僕が以前住んでいた「徒歩5分」の物件も、地図上で計測すると確かに約380mでした。計算上は間違っていないんです。でも実際に歩くと7分かかる。この差が生まれる理由を、具体的に見ていきましょう。
| 表記 | 距離 | 備考 |
|---|---|---|
| 徒歩5分 | 321〜400m | 駅近物件 |
| 徒歩10分 | 721〜800m | 人気の目安ライン |
| 徒歩15分 | 1,121〜1,200m | 約1.2km |
| 徒歩20分 | 1,521〜1,600m | 約1.6km |
2. なぜ「実際」と「表記」にズレが生じるのか?
不動産広告の徒歩分数と実際の所要時間にズレが生じる理由は、いくつかあります。僕は実際に5つの物件で駅までの所要時間を計測したことがあるのですが、すべて表記より実際の方が長くかかりました。その差は最小で1分半、最大で4分。平均すると約2分半の誤差がありました。
なぜこんなに差が出るのか。理由を一つずつ見ていきましょう。
信号待ちが計算に入っていない
徒歩分数の計算には、信号待ちの時間は含まれていません。実際の道のりで信号待ちを全くせずに済むケースは稀で、1〜2回の信号待ちで2〜3分は加算されます。
僕が以前住んでいた物件では、駅までの道に信号が2つありました。それぞれの信号の待ち時間は約60秒のサイクル。青信号の時間は約30秒なので、運が悪いと1つの信号で最大60秒待つことになります。2つの信号で両方引っかかると、それだけで約2分のロス。逆に両方青で渡れることもありますが、確率的には4分の1以下です。
特に幹線道路を横断するルートだと要注意。交通量が多い道路ほど信号の待ち時間も長く設定されています。車がびゅんびゅん走る道で、信号無視をするわけにもいきませんからね。
踏切の待ち時間も考慮外
駅近くの踏切は、運行本数が多い路線だと「開かずの踏切」になることも。朝のラッシュ時は5分以上待つこともあります。
友人が以前住んでいた物件がまさにこのパターンでした。「駅徒歩8分」という表記だったのですが、途中に私鉄の踏切があり、朝の通勤時間帯は電車が次々と通過するため、最大で7〜8分待たされることもあったそうです。踏切が開いてもすぐに次の電車が来て再び閉まる、という状況。結局、朝は迂回ルートを使うようになったとのことですが、そうすると駅まで12分かかるようになったと言っていました。
物件探しの際、駅までのルートに踏切があるかどうかは必ず確認すべきポイントです。踏切がある場合は、迂回路があるかどうか、また迂回した場合の所要時間も調べておくと安心です。
坂道・階段の負担が考慮されていない
坂道や階段が多いルートでは、平坦な道より時間がかかります。特に上り坂では歩くスピードが落ち、表記より1〜2分余分にかかることも。
これは僕が身をもって実感した点です。以前内見した物件で、駅から物件までの道のりがほぼ一本道の上り坂だったことがありました。Googleマップで見ると距離は約500m。計算上は徒歩7分のはずですが、実際に歩いてみると9分以上かかりました。しかも歩き終わった時には息が上がっている状態。毎朝これを繰り返すのは体力的にきつい、と感じてその物件は見送りました。
逆に帰りは下り坂なので6分程度で済むのですが、問題は朝の通勤時ですよね。会社に着く前に疲れてしまうのは避けたい。坂道のある物件を検討する際は、「駅から物件」方向だけでなく「物件から駅」方向も歩いてみることを強くおすすめします。
余談ですが、坂道は雨の日や雪の日にさらに厄介になります。滑りやすくなるので歩行速度が落ちますし、安全のために慎重に歩く必要も出てきます。僕は坂の多いエリアの物件は、よほど他の条件が良くない限り避けるようにしています。
駅構内の移動が含まれていない
特に注意が必要
「駅徒歩◯分」は、駅の出入口までの距離で計算されています。大きな駅では、改札からホームまでさらに3〜5分かかることも珍しくありません。
これは盲点になりがちですが、実は最も大きな誤差要因かもしれません。たとえば東京メトロの駅を利用する物件の場合、地上の出入口から地下のホームまで、エスカレーターや階段を何本も乗り継ぐ必要があります。深い駅だと、ホームまで3〜4分かかることも珍しくありません。
僕が実際に計測した例を挙げると、ある物件は最寄り駅の出入口まで徒歩4分と表記されていました。確かに駅の入口までは4分で着きました。ところが、そこから改札を通り、地下2階のホームまで下りるのにさらに2分半。電車に乗るまでのトータル所要時間は6分半でした。
例:地下鉄の駅では、地上の出入口から地下のホームまで階段・エスカレーターの移動があります。JRのターミナル駅でも、出入口から目的の路線のホームまでは数分かかります。新宿駅や渋谷駅、池袋駅などの大きな駅では、構内の移動だけで5分以上かかることも。
3. 実際の体感時間:「+2〜5分」を見込んでおく
これらの要素を考慮すると、実際の所要時間は以下のようになることが多いです。僕が複数の物件で計測した結果と、同僚や友人から聞いた話を総合すると、概ねこの数字に収束します。
| 広告表記 | 実際の目安 | 条件が悪い場合 |
|---|---|---|
| 徒歩5分 | 6〜7分 | 8〜10分 |
| 徒歩10分 | 12〜13分 | 15分以上 |
| 徒歩15分 | 17〜18分 | 20分以上 |
「条件が悪い場合」というのは、信号が多い、坂道がある、踏切がある、駅構内が広い、といった複数の要素が重なったケースです。逆に、信号がなく平坦な道で、小さな駅であれば、表記とほぼ同じ時間で着くこともあります。ただし僕の経験上、そういうケースは少数派ですね。
個人的には、物件探しの段階で「表記+3分」を基準にして考えるようにしています。「駅徒歩10分」と書いてあったら「実質13分」と頭の中で変換する。そうすれば、実際に住み始めてから「思ったより遠い」というギャップに苦しむことが少なくなります。
歩く人によっても差が出る
- 女性:表記+2〜3分(ヒールやパンプスの場合)
- 高齢者:表記+3〜5分
- 子供連れ:表記+5分以上
- 荷物が多い日:表記+2〜3分
僕自身は30代男性で歩くのは比較的速い方だと思っていますが、それでも表記通りに着いたことはほとんどありません。女性や高齢の方、お子さんを連れている方は、さらに余裕を持った計算が必要でしょう。また、買い物帰りで荷物が重い日や、暑い夏の日などはどうしてもペースが落ちます。365日、毎日同じ速度で歩けるわけではないですから、余裕を持った見積もりが大切です。
4. 内見時にチェックすべきポイント
物件を決める前に、必ず自分の足で駅まで歩いてみることをおすすめします。「不動産屋さんが案内してくれるから大丈夫」と思うかもしれませんが、車で移動するケースも多いですし、案内される時間帯が平日の通勤時間帯とは限りません。後悔しないためにも、自分で歩いて確認することが大切です。
僕が内見の際に必ずやることは、スマートフォンのストップウォッチを使って所要時間を計測することです。普通のペースで歩いて何分かかるか、信号に引っかかった場合とそうでない場合の差はどれくらいか。これを記録しておくと、複数の物件を比較検討する際にも役立ちます。
駅までの道のりチェックリスト
- 信号の数:1つあたり30秒〜2分加算。特に幹線道路を渡る場合は要注意
- 踏切の有無:ラッシュ時は5分以上待つことも。迂回路の有無も確認
- 坂道・階段:特に上り坂は体力消耗。雨の日に滑りやすくないかも確認
- 歩道の状態:狭い・自転車が多いと歩きにくい。ガードレールの有無も
- 夜道の安全性:街灯の有無、人通りの多さ、死角になる場所がないか
- 天候の影響:雨の日は屋根のある道があるか、水はけは良いか
僕はこのチェックリストをスマートフォンのメモ帳に保存していて、内見のたびに確認しながら歩くようにしています。几帳面すぎると思われるかもしれませんが、住居選びで失敗すると引っ越しまで毎日付き合うことになるので、慎重になって損はないと思っています。
チェックリストに加えて、僕が個人的に重視しているポイントがいくつかあります。まず「歩道と車道の分離」。歩道がない道は車との距離が近くなり、特に朝の通勤時間帯は車の交通量も増えるので危険です。次に「コンビニやスーパーの位置」。駅までの道中にあると、帰りに買い物ができて便利ですが、その分人通りが多くなり歩くのに時間がかかることもあります。
また、可能であれば複数のルートを試してみるのもおすすめです。メインの道路よりも裏道を通った方が早いケースもありますし、信号の数が少なくなることもあります。ただし、裏道は夜になると暗い場合があるので、安全性とのバランスを考える必要があります。
おすすめ
内見は平日の朝に行くのがベスト。実際の通勤時間帯に歩いてみることで、混雑状況や信号のタイミングを体感できます。
僕は一度、日曜日の昼間に内見をして「いい物件だ」と思って契約したことがあるのですが、後から平日の朝に歩いてみたら通勤ラッシュで歩道が混雑していて、思ったより時間がかかることが判明しました。日曜の昼間と平日の朝では、同じ道でも全く状況が違います。
可能であれば、内見は平日の朝8時前後、もしくは夕方18時以降にも歩いてみることをおすすめします。仕事の都合で難しい場合は、契約前に有給を取ってでも確認する価値はあると個人的には思っています。
5. 「体感時間」が短くなるケースも
ここまで「実際は表記より時間がかかる」という話をしてきましたが、逆に表記より短く感じるケースもあります。時計で計ると同じ10分でも、歩いている時の体感が全然違う、ということです。
僕が以前住んでいた物件は、実測では駅まで12分かかりましたが、不思議とそこまで長く感じませんでした。理由を考えてみると、途中に小さな商店街があって、歩いていて退屈しなかったんですよね。惣菜屋さんの匂いがしたり、八百屋さんの店先を見たり。一方で、別の物件は実測9分だったのに、何もない住宅街をひたすら歩く道で、実際より長く感じていました。
体感時間が短くなる条件
- 商店街を通る:お店を見ながら歩くと時間を感じにくい。季節ごとのディスプレイの変化も楽しめる
- 景観が良い:緑道や並木道は歩くのが楽しい。春の桜、秋の紅葉など季節を感じられる
- 歩道が広い:ストレスなく歩ける。前の人を追い越す必要がないのは意外と快適
- 下り坂:帰りが楽(ただし行きは上り)。疲れた帰り道が楽なのは嬉しい
- 人通りが適度にある:静かすぎず、騒がしすぎない程度の人通りがあると安心感がある
同じ「徒歩10分」でも、どんな道を歩くかで体感は大きく変わります。毎日歩く道だからこそ、「歩いていて苦にならないか」も重要なポイントです。時計上の所要時間だけでなく、「この道を365日歩いて楽しいか、苦痛か」という視点で評価することをおすすめします。
特に僕が重視するのは「毎日歩いても飽きない道かどうか」です。同じ景色を見続けるのは意外と精神的に疲れます。季節の変化を感じられる道、毎回少し違う発見がある道の方が、長く住んでも苦になりにくいと思っています。逆に、殺風景な大通り沿いの道は、慣れてくると余計に長く感じるようになりがちです。
また、音の環境も見落としがちなポイントです。交通量の多い道路沿いを歩く場合、車の騒音がストレスになることがあります。朝から大きな音を聞き続けると、駅に着く頃にはすでに疲れている...なんてことも。可能であれば、静かな住宅街を通るルートの方が、体感的には歩きやすいと感じます。
6. クラベトコ賃貸で「実際の通勤時間」を計算しよう
ここまで「駅徒歩◯分」の真実について解説してきましたが、実際の物件選びで本当に重要なのは「駅までの時間」ではなく「会社までの総通勤時間」です。駅に近くても、そこから何度も乗り換えが必要だったり、混雑する路線を使わなければならなかったりすると、結局トータルの通勤時間は長くなってしまいます。
僕自身、「駅徒歩5分」の物件に住んでいた時期がありますが、最寄り駅が各駅停車しか止まらない駅だったため、会社までの通勤時間は50分以上かかっていました。一方で、現在住んでいる「駅徒歩12分」の物件は、最寄り駅が急行停車駅なので、会社まで40分で着きます。駅までは倍以上遠いのに、通勤時間は短くなったんです。
駅までの徒歩時間だけでなく、オフィスまでの実際の通勤時間を知りたいなら、クラベトコ賃貸が便利です。物件のURLを入力するだけで、自動的に通勤時間を計算してくれます。
クラベトコ賃貸でできること
- 物件URLを入力するだけで通勤時間を自動計算
- 電車の乗り換えも含めた所要時間を表示
- 複数の物件を並べて比較
- 「駅徒歩◯分」の表記に惑わされない
僕のように「駅までの距離」と「実際の通勤時間」のギャップに悩んだ経験がある方には、特に役立つツールだと思います。物件情報を一つずつ調べる手間が省けるので、効率的に物件探しができます。
「駅徒歩5分だけど乗り換えが多いA物件」と「駅徒歩12分だけど直通のB物件」、どちらの通勤時間が短いか?実際に計算してみると意外な結果になることも。僕の経験上、駅までの距離よりも「乗り換えの回数」「使う路線の混雑度」「急行・快速が止まるかどうか」の方が、通勤の快適さに大きく影響します。
また、複数の物件を横並びで比較できるのも大きなメリットです。内見で気に入った物件をいくつかピックアップしたら、それぞれの通勤時間を一覧で見比べる。数字で比較できると、感覚だけで判断するよりも冷静に検討できます。
まとめ:「徒歩10分」は「12〜13分」で計算しよう
この記事では、不動産広告の「駅徒歩◯分」の真実について、僕自身の経験も交えながら解説してきました。最後に、重要なポイントをまとめておきます。
- 1.不動産広告の徒歩分数は「1分=80m」で計算される。1963年制定のルールが今も使われている
- 2.信号・踏切・坂道・駅構内は計算に含まれない。これが「表記と実際のズレ」の主な原因
- 3.実際は表記+2〜5分を見込んでおく。「徒歩10分」なら「実質12〜13分」と心得る
- 4.内見時に自分の足で歩いて確認することが重要。できれば平日の通勤時間帯に
- 5.道の雰囲気で体感時間は変わる。毎日歩いて苦にならないルートかどうかも大切
「駅徒歩◯分」はあくまで目安です。実際に歩いてみて、自分にとって無理なく通える距離かを確認しましょう。僕自身、この確認を怠って痛い目を見た経験があるからこそ、今は必ず実測するようにしています。
几帳面に計測するのは面倒かもしれませんが、住居は毎日使うもの。引っ越すまでの2年なり3年なり、毎日歩く道です。その道が快適かどうかは、生活の質に直結します。「徒歩◯分」という数字だけで判断せず、自分の目と足で確かめることを強くおすすめします。
クラベトコ賃貸で複数の物件を比較し、通勤時間と住環境のバランスが取れた物件を見つけてください。駅までの距離だけでなく、会社までのトータルの通勤時間も含めて検討することで、より後悔のない物件選びができるはずです。